人&ライフ  林正子さん(リサイクル手芸)

林さん.JPG ゴルフクラブの売店に10年ほど勤務し、3年前に定年退職。以後は基本的に午前中は若葉区大宮台の自宅で趣味の手芸、午後は健康のためにウオーキングという生活を送っている。悠々自適で羨ましい限りだが、実はそれだけではない。午前中の手芸が今では仕事となりつつある。生来の器用さから、洋裁、パッチワーク、編み物などをほとんど独学でものにし、古着を使ったオリジナルバッグや小物などを作っては楽しんでいた。まだゴルフクラブ勤務中の頃の話だ。そんな林さんの作品に目を留めた友人やキャディさんの口コミで、「手先の器用な林さん」はいつの間にか有名に。制服ズボンの裾上げやバッグ制作などの注文が入るようになる。最初は好意でやってあげていた裾上げも度重なり、お礼をもらったりするうちにわずかだが料金を設定、「何だか仕事のようになった」。
 自宅押入れには退職後制作した作品がぎっしりと詰まる。古着のジーンズを使ったショルダーバッグが一際目を引く。そして最近のヒット作品は同じく退職後自由人となった夫の、着ることのない背広を生かしたウオールポケット。男性の洋服はやたらとポケットが多いもの。そのポケットをそのまま利用した実にユニークな作品だ。ぱっと目には確かに四角いウオールポケットだが良く見るとハンガーにつるした上着。前ボタンもそのままのそれは少し前までの「主」の存在を彷彿させる。噂を聞きつけた近所の人から「亡くなった夫の背広で作って欲しい」と持ち込みの注文があったという。
 現在特定の売り場を持っているわけではなく、元職場のゴルフクラブへ時々持参し販売、同時に次の注文を受ける。キャディさんの仕事柄、サンバイザーやウッドカバーなどの注文も増えた。
 注文以外の作品が溜まりに溜まり、発表の場を求めている。
    文 やまもとみどり

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