こんなことに気をつけよう中高年の健康管理「メタボ増加は生活活動の低下が原因?」(鏑木長夫)

国民健康・栄養調査(平成十八年)結果の概要が発表された。この内容については各紙が報道しているが、揮発油税の暫定税率問題、聖火リレーの混乱など記事が輻輳していたせいか、あまり大きくは扱われなかったようだ。
それでも各紙が注目していたのは、糖尿病が強く疑われる人と、その予備群の増加で、両方を合わせると全成人の六人に一人に当たる計一八七〇万人で、四年前に比べて約二五〇万人も増えたということだ。
そこで、もう少し詳しくみていこう。
増えたのは糖尿病だけではない。ここ数年、問題になっている男性の肥満者(BMI25以上)は全年齢層でさらに増えており、二十歳以上の男性の肥満率は二九・七%(前年二八・六%)となった。肥満に端を発するメタボリックシンドローム(内臓肥満症候群)も当然のことながら増えており、四十〜七十四歳における該当者(男女計)は約九六〇万人、予備群は約九八〇万人の計一九四〇万人と推定されている。 
とくに男性についてみると該当者は二四・四%、予備群は二七・一%で、男性は二人に一人(女性は五人に一人)とされている。
平均寿命では世界トップクラスにある日本で、こんなにメタボリックシンドロームが多いのは、もともと診断基準がおかしいのではないかという件については以前にも書いたので省略するが、調査結果からのみ原因を考えてみたい。
まず、すべての発端である肥満はエネルギーの過剰摂取と消費不足(運動不足)からくる。
しかし、エネルギーの摂取量は年々、減り続けており、食の欧米化がその背景にあるという考え方は成り立たないことも以前書いたとおりだ。
そこで、運動の状況を、非常に軽い運動(軽い散歩、ゲートボールなど)、軽い運動(ウオーキング、ゴルフなど)、やや強い運動(速歩、水中運動など)、強い運動(ジョギング、エアロビクスなど)に分け、一週間の運動時間を調べた結果では、まったく行わない者(0分の者)が男女とも約三割という結果になっている。また、非常に軽い運動・軽い運動をまったく行わない者の割合は、男性約六割、女性約五割という結果だった。
このことは、意識して運動を行なっている者と、まったく運動をしていない者に二極分化していることを物語っている。
運動には、家事や仕事によるジョブアクティブと意図的に行うレジャーアクティブがあるが、日本人に減ってきたのは仕方なしに行う前者のジョブアクティブだとされている。また、欧米の富裕層では、ジョブアクティブが減ると意識的にレジャーアクティブの量を増やして、運動不足を補っているとされるが、日本では、そこまでいっていない。 
日本人はまだ貧しいのかもしれない。

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