こんなことに気をつけよう!中高年の健康管理「いよいよ禁煙のチャンス到来」(鏑木長夫)

7月15日6面イラスト.jpgこのところ、海外での仕事が多くなった。海外で困るのはタバコが切れた時だ。 
あらかじめ、免税品店で「ハイライト」という、「ピース」に次いでニコチン、タールの含有量が多い、前世紀の遺物のようなタバコを一カートン買って行くのだが、私は一日に二箱吸うので、滞在が五日以上になると、どうしても足りなくなってしまう。
外国でのタバコの値段はさまざまだが、日本の数倍はする。先日の外電によると、ニューヨーク州では一箱十ドル(約千八十円)に値上げしたというから、間もなく欧米はこの程度の値段に統一されるのではないだろうか。
ところが、日本でもタバコ税の増収をはかるため、値段を上げようという動きが活発になってきた。
なんでも、自民党の中川元幹事長と、民主党の前原前代表らが超党派で「タバコ議連」を作り協議しているという。
いくらになるかは未定だというが、一箱千円にすると、九兆円の税収増が見込まれ、仮にタバコを吸う人が減って消費量が三分の一になっても税収増は三兆円になるという。
これは消費税の約一%分に相当し、基礎年金の国庫負担を三分の一から二分の一に引き上げるのに必要な財源二兆三千億円を上回る。 
消費税引き上げをけん制するための動きともいわれているが、「国民の健康のためにもなる」という大義名分が加わると、反対しにくくなる。
実は、国民の健康のために喫煙率を半減させようという動きは以前にもあった。平成十二年にスタートした「健康日本21」の目標値を策定しようとした際のことだが、この時は、タバコ業界から、葉タバコ生産農家や販売業者の死活問題につながるという猛反対があって、厚生省(当時)の腰が砕けてしまった。
しかし、国民の喫煙率は年々低下しており、昭和四十年(一九六五年)の男性喫煙率八二・三%が、現在は三九・九%になっている(女性は一五・七%から一〇・〇%に微減)。最も喫煙率の高いのは三十歳代男性の五三・三%。
これが一箱千円になったら、喫煙者がさらに激減することは、まず間違いないだろう。 
ある調査によると、サラリーマンのお小遣いは一か月四万五千四百円だそうだから一日では約千五百円、ここからタバコ代千円を引いたら昼食代もなくなってしまう。どうしてもやめざるを得ないだろう。
私はどうするか。ある経済評論家は「死ぬまでに吸うタバコを買い占めて冷凍保存しておく」といっていたが、そこまでする気はない。吸い方を工夫したり、本数を今の半分にしても吸い続けると思うが、何回も禁煙に挑戦しては敗れている人にとっては絶好のチャンスである。(ヘルシスト編集部)

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